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108 アイツの気持ち

作者: 栗栖蛍
last update 最終更新日: 2025-08-31 07:48:44

 朝いつものように駅で待ち構えた咲と智から昨夜の一部始終を聞いて、芙美と湊は「えぇ?」と顔を見合わせた。

「バレちゃったの?」

「大変だったんだぞ」

 昨日いつもより遅くに蓮が咲と電話しているのが聞こえたのは、そういう理由だったらしい。

 地下室で鉢合わせた鈴木の記憶は絢の魔法で消したつもりだったが、智と一華が恋人同士だと知ってしまった衝撃を忘れてはくれなかったという。

「目の前でメラーレが智に抱き着いてさ。一華先生ラブのアイツにとっちゃ災難だったってわけだ」

 咲がぎゅうっと自分の身体を抱きしめる小芝居をしながら、昨夜の説明をした。

「魔法が効かなかったって、ルーシャは不調なのか?」

「どうだろ。まぁ魔法なんて絶対的なものじゃないと思うし」

 心配する湊に、智は他人事のように笑う。

「鈴木くん、何か可哀そう。ショックだったんだね」

 恋愛小説を『恋の指南書』だと言って読んでいた彼を思い出して、芙美は複雑な気持ちになった。

 鈴木が一華を狙っていたのも知っているし、仮病まで使って保健室に通っていたのは一年クラスでは周知の事だ。

「別に可哀そうなんかじゃないよ」

 急に咲が不機嫌になって、不貞腐れたような顔をする。

「咲ちゃん? 何かあった?」

「ないよ」

 ぷうっと頬を膨らませた咲が昨日鈴木に告白されたことなど、芙美には知る由もなかった。

   ☆

 小テストが終わって、溜息の零れた昼休み。

 智と咲が購買に焼きそばパンを買いに行き、湊が係の仕事で職員室へ呼ばれたタイミングを狙って、芙美は鈴木に声を掛けられた。

 彼の視線が気になるようになってから、初めて話をした気がする。失恋の影響か、少し元気がないように見えた。

「ちょっといい?」

 鈴木はキョロキョロと辺りを警戒しながら、廊下を指差した。

 昨夜の話なのかと思うと無下にすることはできず、芙美は出しかけた弁当箱を鞄に戻して「ちょっとだけなら」と席を立つ。

 鈴木は黙ったまま階段を上り、屋上への踊り場の所で足を止めた。

 すぐ下の階には音楽室や理科室が並んでいて、この時間は全く人気が無い。

「ちょっと待って」

 シンとした廊下に声が響く。流石に二人きりというシチュエーションには不安になった。

 鈴木は壁に片手をついて、哀愁たっぷりの溜息を吐き出す。

「心配しないで。ここなら他の人に聞かれないだろうと思っただけだか
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